余呉の木かごと森の旅の魅力
滋賀県長浜市余呉町には、美しい自然の中に佇む小原村があります。この村はかつて、人々の生活と密接に関わっていた場所であり、今では伝統的な木かご製作の技術が失われつつあります。この地域の特徴は、なんといっても92%の森林面積。厳しい雪国の自然に根差した生活が織りなす文化を体験し、理解を深めるための特別なツアーが、2025年11月に実施されます。このツアーのハイライトは、小原かごの唯一の作り手である荒井恵梨子さんの活動を通じて、伝統工芸を次世代に受け継いでいく取り組みです。
小原かごの魅力とは
小原かごは、イタヤカエデの若木を用いて丁寧に編まれた伝統民具です。その強度としなやかさ、そして自然の色合いが魅力で、日常生活の道具として親しまれてきました。ですが、後継者不足の影響により、彼らの技術は危機に瀕しています。荒井さんは、この大切な伝統を未来に繋げるため、木かご作りだけでなく、材料となるイタヤカエデの種子を採取し、苗木を育てる「森づくり」にも力を入れています。
旅の内容
このツアーでは、まず小原村の散策からスタート。参加者は、イタヤカエデの森を歩きながら、自然の恵みと人との関わりを学んでいきます。森林の息吹や、かご作りに必要な資源についての理解を深めることができます。荒井さんの手仕事を見る機会もあり、参加者も自身の手によるミニかご作りを体験します。普段の生活では触れることのない木かご製作の工程を実感することができ、貴重な経験となるでしょう。
さらに、菅山寺の森を訪れ、伝説にまつわる歴史を辿ります。小原かごをこの地域に伝えたとされる白子皇子の言い伝えを知ることで、地域文化への理解がより深まります。
持続可能な未来への価値観を育てる
この旅は、持続可能な森づくりと地域資源の大切さを考えるきっかけにもなります。荒井さんの活動を通じて、ただの観光ではなく、地域の資源を大切にし、共に育てていこうという意識を深めることができるはずです。
ツアー詳細
開催日は2025年11月15日(土)から16日(日)までの1泊2日。集合はウッディパル余呉 森林文化交流センターにて13:00。電車利用の方には、12:30にJR余呉駅での送迎も用意されています。定員は20名、参加費は16,500円(宿泊・食事込み)。企画された内容は、荒井さんによる製作実演や、イタヤカエデの森を歩く体験、小原村の跡地散策などです。
主催はながはま森林マッチングセンター、詳細はウッディパル余呉の公式ウェブサイトで確認できます。この特別な旅を通じて、あなたも伝統と未来を繋げる一歩を踏み出しませんか?