ウィーン・フィルの感動
2025-11-13 12:46:52

ウィーン・フィルが届ける希望の音色、岩手での感動のコンサート

ウィーン・フィルが届ける希望の音色、岩手での感動のコンサート



2025年11月9日、世界的に著名なウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーが日本、岩手県陸前高田市を訪れ、「こどもたちのためのコンサート2025」を開催しました。このコンサートは、サントリー芸術財団が運営する「ウィーン・フィル&サントリー音楽復興基金」の一環として行われ、ウィーン・フィルの団員たちによる音楽の力を通じた支援の姿勢を示しています。

ウィーン・フィルが陸前高田市を訪れたのは、実に10年ぶりで、これまでに同市で行われたコンサートは3回目。東日本大震災からの復興を願う思いが込められています。

コンサート前の訪問



演奏に先立ち、メンバー9名は陸前高田市にある東日本大震災津波伝承館を見学しました。ここでは震災の恐ろしさ、そして被災地がどのようにその経験を乗り越えていくのかを学びました。楽団員たちはガイドの説明を真剣に聞き、積極的に質問を投げかける姿が印象的でした。

その後、彼らは陸前高田市 東日本大震災追悼施設・刻銘碑で献花し、犠牲者への哀悼の意を表しました。ヴァイオリン奏者のベンジャミン・モリソンは、ここで特別にバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタを演奏し、その音色で多くの人々の心を打ちました。

子どもたちとの交流



コンサートの前には、地元の子どもたちとの交流会が開催されました。このイベントには、岩手県立高田高校の吹奏楽部からも生徒が参加し、ウィーン・フィルの楽団員たちと直接対話しながら演奏指導を受ける貴重な機会が設けられました。生徒たちは多くの刺激を受け、憧れの奏者からの指導に目を輝かせていました。「オーケストラの演奏に触れる機会は少なく、今回の経験は非常に貴重だった」という参加者の声もありました。

感動のコンサート



陸前高田市民文化会館で開催されたコンサートには約300名が集まり、満席の会場で和やかな雰囲気に包まれました。この会場は、震災によって全壊した市民会館の新しい姿である「奇跡の一本松ホール」としてリニューアルオープンしたばかりです。

プログラムには、オーボエ四重奏曲や九重奏曲などが含まれ、魅力的な演奏が繰り広げられました。観客の中からは「このような演奏を聴く機会は滅多にないため、とても嬉しかった。作品についての解説もあり、勉強になった」という嬉しい声が上がりました。

音楽の力と未来



ウィーン・フィルの楽団長、ダニエル・フロシャウアー氏は「震災の影響を目の当たりにし、心が打たれた。『言葉が途切れる時、音楽が語り始める』という言葉があるが、音楽を通じて感じた想いを大切にしていきたい」と語りました。

今後もこの「こどもたちのためのコンサート」を通じて、未来の音楽愛好者とウィーン・フィルとの交流を続けていくことで、社会に対する貢献を目指す姿勢が明らかになりました。音楽の力が、人との繋がりを育み、希望をもたらすことを実感する一日でした。


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