プラスメディの革新技術
美しい髪を保つためには、日々のケアが欠かせません。しかし、髪のダメージがどの程度進行しているのか、またその内部構造がどうなっているのかを知ることは難しいものでした。そんな中、プラスメディ株式会社が開発した新しい技術が、髪内部のダメージを可視化することに成功しました。これによって、より効果的なヘアケアが可能になるのです。
新技術の背景
一般的に、髪の表面のキューティクル改善に関する研究は数多く行われてきました。しかし、内部のダメージについては長らく資料が不足しており、具体的にどのように修復されているのかを示すことはできませんでした。プラスメディは、ペプチド複合体「TP-97」を使い、髪のキューティクル改善の効果を確認していますが、今までの手法では髪内部の状態を明確に可視化できていませんでした。
画期的なダメージ可視化の手法
革新的なアプローチとして、プラスメディは「バージンヘア」を用いた研究を行いました。これまでダメージ毛を使用していた従来の方法とは異なり、健常な毛髪を使うことで、ダメージの状況をより正確に比較できるようになりました。
この研究の目玉は、SH-ケラチンタンパク質を染色する手法によって、髪内部のダメージを視覚的に確認できるという点です。ダメージ毛には、SS結合が切れたことで生じるSH基(チオール基)が多く存在します。このSH基に反応する染色法を利用することで、髪の内部がどのように変化しているのかを「見える形」で捉えることができるようになりました。
実験例と結果
研究では、以下の3つの毛髪を並べて検証が行われました:
- - 健常毛(未処理のバージンヘア)
- - 5分間ブリーチ処理した毛
- - TP-97で処理した毛
実験結果から、TP-97を塗布した髪はSH基が顕著に減少したことが確認されました。たった5分間の処理で、髪内部のダメージが大幅に軽減されたという結果が得られました。これにより、髪に対するダメージケアの新しい指標が生まれたのです。
ヘアケア市場への貢献
この新技術は、サロン製品や家庭用トリートメントへの応用が期待されるだけでなく、ダメージケアの見える化という新しい指標を提供します。プラスメディは今後も、科学に基づいた本質的なヘアケア製品の開発を通じて、美容業界や医療分野への貢献を目指しています。
プラスメディ株式会社の概要
プラスメディは、2020年に設立されたオープンイノベーションを推進する企業で、健康と美容に関する研究開発を支援しています。学術研究や産業応用を加速させるため、大学や化粧品・製薬メーカーとの連携を強め、革新的な技術の開発に挑戦しています。
これからのヘアケアのスタンダードとなるであろうこの技術、ぜひ注目してみてください。