「生きがい実態調査」から探る、私たちの幸せのカタチ

生きがい実態調査が示す、日常に潜む幸せ

2025年4月に、ソニー生命保険株式会社が実施した「生きがい実態調査」の結果が発表され、多くの人々が日常生活の中に幸せを見出していることが明らかになりました。この調査では、10代から70代までの男女1,400名が対象となり、生きがいに関するさまざまな意見が集められました。

生きがいを感じる瞬間とは？

調査の結果、全体の93%が「生きがいは人生で大切だ」と感じていることがわかりますが、実際に生きがいを感じていると答えたのは61%に留まりました。特に、10代では74%が生きがいを実感しているのに対し、40代では51%に減少していることが印象的でした。この結果から、世代によって生きがいの感じ方に違いがあることが見えます。

生きがいを感じる瞬間として上位に選ばれたのは「美味しいものを食べること」「旅行」「温泉などのリラクゼーション」の3つ。特に美味しい食事は、多くの人々にとって共通の楽しみであるようです。10代の若者にとっては、「美味しいものを食べているとき」がトップに挙げられ、次いで「推し活」が続きました。これは、新しい世代独特の価値観が反映されているようです。

生きがいを継続するための心がけ

「生きがいがある」と答えた人々が継続していることの1位は「金銭的に無理をしないこと」、2位以降は「体力的に無理をしないこと」「睡眠をしっかりとること」となっています。これらの回答は、日常生活を支えるための大切な要素であり、自己管理の重要性を示唆しています。また、活動にかける費用は年間約10万円で、頻度は年間で153.5回となり、実際には1回あたり699円程度で楽しむことができるようです。

身近な幸せを感じる瞬間

調査の結果、生活の中で「日常の中でささやかな幸せを感じたとき」が生きがいを意識する瞬間とされることがわかりました。たとえば、「娘の成長を感じたとき」や「ペットがすやすや寝ているのを見ているとき」など、これまで当たり前だと思っていた瞬間が、実は大きな幸せであることに気づくことができるのです。

さらに、興味深いことに、生きがいが「ない」と答えた人の82%も日常生活の中に小さな幸せを感じていることが明らかになりました。このことは、誰もが何らかの形で生きがいを持っている可能性があることを示唆しています。また、半数以上の人が「推し活」をしており、「子ども」「アイドル」「スポーツ選手」などが対象となっていることから、そこにも生きがいのヒントがあるのかもしれません。

生きがいがないと感じている人に提言

生きがいが「ない」と回答した方は、自らの周囲に目を向け、小さな幸せを見逃さないよう心がけることが重要です。日常の些細な喜びには、満ち満ちた生きがいが潜んでいる場合があります。

全体的に見て、調査から得られる結果は、私たちが日常生活の中で感じる幸せが何であるか、そしてそれをどう意識し、育んでいくかが、人生の質を向上させる鍵であると感じさせます。生きがいを見つけるチャンスは、日常のあらゆる瞬間にあるのかもしれません。