排水油泥の可能性
2025-08-27 09:39:57

アールイーが取り組む排水油泥の再資源化プロジェクトの全貌と期待

アールイーが取り組む排水油泥の再資源化プロジェクトの全貌と期待



東京都に本社を置くアールイー株式会社が、過去の産業廃棄物であった“排水油泥”の再資源化に向けた重要なプロジェクトを推進しています。この取り組みは、東京都が実施する「GX関連産業創出へ向けた早期社会実装化支援事業」に採択されたもので、都市の脱炭素化及び資源循環型社会の構築を目指しています。

1. GX関連産業創出支援事業とは



この支援事業は、グリーントランスフォーメーション(GX)の促進を目的とし、新たな技術やサービスの社会実装を支援しています。アールイーを含む5社がこの挑戦に選ばれ、排水油泥をバイオ燃料化することで、都市部におけるエネルギー自給率向上に寄与することを目指しています。

2. 排水油泥の現状



近年、脱炭素社会の実現が求められる中、航空や船舶、建設業界では化石燃料に代わる再生可能燃料が急速に必要とされています。排水油泥は主に食品関連施設から日常的に発生しますが、その多くが衛生的な観点や下水道への影響から処理されることが多く、未利用のまま放置されてきました。

アールイーは、これまでの経験を活かし、排水油泥を新たな資源として再認識しています。この試みは、単にエネルギー素子を供給するだけでなく、持続可能な都市の循環モデルを描くことに繋がります。

3. 事業の具体的内容



本プロジェクトでは、排水油泥を回収し、精製後にバイオ燃料であるFAME(脂肪酸メチルエステル)へと変換します。特に、既存の管洗浄・油脂回収ネットワークを利用することで、新たなコストや負担を軽減しつつ、望ましいエネルギー循環を目指します。これにより、都市内でのエネルギー資源の自給自足という新しい形の確立を目指します。

また、廃棄物で発生する廃グリセリンも洗浄剤やせっけんなどに有効活用することで、資源の有効活用を進める「完全循環型」の事業モデルが構築されます。

4. 実証スケジュールと期待される成果



プロジェクトは5年計画で進められ、初期段階からの社会実装を念頭に置いてプロセス設計が行なわれます。2025年から2027年には、排水油泥の特性分析や小規模実証を経て、実需要先へのテスト供給が予定されています。2028年度以降には量産体制の整備とともに、航空燃料としての技術の展開も視野に入れています。

5. 今井直樹代表のコメント



このプロジェクトの発表に際し、アールイーの代表取締役である今井直樹さんは、「東京都の支援事業に採択されたことを光栄に思います。私たちの知見を、新たなエネルギー領域へ活かし、地域の資源を循環型エネルギーとして育む挑戦です」と述べています。未利用資源である排水油泥に大きな可能性が秘められているとの観点を強調し、社会実装に向けての期待感を表現しています。

アールイーは、今後も持続可能なエネルギー循環モデルの確立に向け、地域に根差した取り組みを続けていくことでしょう。


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