渡辺えりが70歳を迎えたことを祝う古稀記念公演『りぼん』が、5月31日(土)午後7時よりCS衛星劇場でテレビ初放送されます。この特別な公演は、80年代の小劇場ブームをけん引してきた渡辺えりが自ら脚本、演出、出演を手がけた作品です。豪華なキャストには、室井滋やシルビア・グラブ、大和田美帆などが名を連ね、印象深い作品ですね。
『りぼん』は、激動の時代に生きる女性たちの姿を描いており、対等な人間としての認識が欠けていた時代に翻弄される彼女たちの力強い生き様を真正面から捉えた感動的なストーリーです。
公演の詳細
公演は2025年1月18日に東京・本多劇場で収録されました。放送時間は約3時間15分間。観る者に深い感銘を与える内容となっています。
あらすじ
物語は現代の横浜から始まります。「すみれ」、「百合子」、「桜子」の3人は関東大震災後に建てられた同潤会アパートの住人で、過去に心の傷を負った女性たちが支え合いながら暮らしていました。彼女たちはそれぞれが抱える「水色のりぼん」の記憶を共有しています。
また、青年「潤一」は、水色のりぼんを持つ奇病にかかっており、母の遺骨を探す旅の途中で“浜野リボン”という名の女性と出会います。彼らはアパートの住人と出会うことで、お互いの過去や記憶の謎が明らかになっていくのです。
物語の重要なポイントは、愛娘を夫に殺された「春子」の過去であり、彼女の境遇が様々な生き様につながっていく様子は心を打ちます。
この作品は2003年に初演され、2007年にも再演されましたが、現代の混沌とした日本社会の中で、今再びその重要性を持つ作品として蘇ります。
音楽と演出
公演には生演奏が取り入れられており、バンドネオン、ピアノ、チェロの美しい音色が物語をさらに引き立てています。観客は身を乗り出して物語に引き込まれ、感情の渦に巻き込まれることでしょう。
ぜひ、渡辺えりの情熱を感じつつ、女性たちの力強い生きざまを堪能してください。CS衛星劇場で放送されるこの貴重な時間をお見逃しなく!