美容室Ash、2025年新卒内定者数が過去最高に
美容室チェーンを約350店舗運営する株式会社アッシュは、この度2025年の新卒内定者数が235名を超え、設立以来最も多い内定者数を記録したと発表しました。美容業界では深刻な人手不足が続いており、特にコロナ禍の影響で新卒の採用人数は減少傾向にありました。そんな中、アッシュは採用戦略を見直し、K-POPアーティストとのコラボレーションを通じた支援活動を実施しました。
K-POPアートとのコラボレーション
アッシュの新たな採用戦略の一つは、K-POPエンターテインメントとの連携です。これは、K-POPアーティストに対するヘアメイクを提供することで、美容師にさまざまな現場での経験を積んでもらうことを目指しています。このプログラムを通じて、アッシュの美容師たちは、エンターテインメントの分野で実績を持つ場を得ることができ、この1年で17回以上のイベントや撮影会に参加し、多数のインプットを得ています。
K-POPアーティストは美容学生に高い人気があり、その集客は新たな採用機会を生み出しています。また、スポーツイアス文の発信が社内でも行われており、既存のスタッフからもヘアメイクの希望が増加し、社員のスキル向上にも寄与しています。
採用手法の見直し
2023年から、アッシュは新たに店舗主体の採用手法へシフトしました。美容学生が自らの目で職場環境を見学し、働きたいと思える職場を探せるようになったのです。このシフトは、若い世代の情報収集の方法や働き方の選択肢の拡大に対応するためのもので、採用活動の大きな変革です。実際、美容学生はSNSを用いて自分に合った美容室を発見しやすくなっています。
この方法の改善により、採用後のミスマッチも減少し、早期退職を防ぐための環境が整っています。また、アッシュ全店舗での採用専用のインスタグラムアカウントも開設され、各サロンが自らの魅力を発信できるようになりました。
ブランド構築と発信強化
2023年からはプレスリリースを利用して、社内外に向けた情報発信を強化しており、特にK-POP支援に関する発信は美容学生の関心を引く結果につながっています。結果として、2024年の新卒内定者数は前年に比べ179.4%と大幅に増加し、既存スタッフの退職率も改善しています。
このように、アッシュは多様進化する業界内での競争に対抗するための新たな取り組みを通じて、社員の定着率を高め、採用難を克服するために努力しています。美容師は人という資源が価値の源泉であり、その確保が業界全体において極めて重要です。今後もアッシュでは柔軟な発想を持ちながら新たな採用戦略と教育体制の見直しを行っていきます。