濃い肌色も自然にカバーできる新コンシーラー素材「IOLTD」登場

コーセーが開発した新素材「IOLTD」とは

株式会社コーセーは、新たなコンシーラー素材「IOLTD」を発表しました。この素材は、テイカ株式会社と共同で開発され、従来の技術では難しかった濃い肌色に適した高いカバー力と自然な仕上がりを両立させています。我々の肌に合わせた美を求める声に応えるべく、全ての人が自分らしい美しさを表現できることを目指した製品です。

「IOLTD」の特性

「IOLTD」は、酸化チタンと酸化鉄の複合粉体で、多様な肌色に対応する特性を持っています。この新しいアプローチにより、特に濃い肌色の方も不自然な白浮きを感じることなく、肌の色に馴染む仕上がりを実現。一般的な酸化チタンは小さな粒子サイズが特長ですが、「IOLTD」では400〜1,000 nmの大サイズの酸化チタンを活用しています。これにより、光の反射の特性を調整し、肌の色にぴったりと馴染む効果をもたらします。

従来の課題をクリア

従来のコンシーラーでは、濃い肌色を持つ方には自然な仕上がりが難しい問題がありました。従来の酸化チタンの粒子は肌に浮いてしまうことが多く、特に白浮きを引き起こす原因となっていました。しかし「IOLTD」は、酸化チタンと酸化鉄の混合時に、酸化鉄の凝集を抑制することに成功。これにより、濃い肌色の方でも美しく見せるカバー力を得ることができるようになりました。

臨床試験による性能確認

「IOLTD」を使用したコンシーラーを実際にテストしたところ、従来製法に比べて明らかに高いカバー力があることが確認されました。参加者からの評価も高く、白浮きが無く自然な仕上がりを体感したといいます。この結果は、製品の持つ大サイズの酸化チタンが、無駄な光の反射を抑えつつ、あたかも素肌のように見せる赤い光を強調する特性によるものです。

今後の展望

「IOLTD」は、濃い肌色だけでなく、あらゆる肌色に対しても利用可能な拡張性を持っています。今後、さらなる製品への応用も計画されており、コンシーラーだけでなくファンデーションへの展開も見込まれています。コーセーは今後、国籍や年齢を問わず、全ての人々が自分自身の美しさを表現できる製品作りに努めていくとしています。