ヤマハの音場支援システム『AFC Enhance』が全国発明表彰を受賞！

ヤマハの革新的音場支援システム

日本の音響技術の新たな高みを示す、ヤマハ株式会社の音場支援システム『AFC Enhance™』が、令和7年度全国発明表彰で隣接している発明賞を受賞しました。この画期的な技術開発者、渡辺隆行氏と橋本悌氏は、7月1日に東京のオークラで行われる表彰式に出席します。

音場支援システム『AFC Enhance』とは？

『AFC Enhance』は、音響設備を利用して施設内の空間の響きを調整するシステムです。多目的ホールやコンサート会場などで、異なるジャンルの演奏や講演の際、それぞれのニーズに応じた最適な響きを提供することを目指して開発されました。従来の響き調整は、物理的な設備や巨額なコストを必要としましたが、AFC Enhanceでは、こうした課題を解決し、より柔軟に音響空間を構築することが可能となります。

どのように機能するのか？

音の響きは主に初期反射音（ER）と残響音（REV）で構成されますが、AFC Enhanceでは、この二つのシステムが独立して設計されています。ER制御システムは、指向性マイクで収録した直接音と初期反射音を合成し、スピーカーからの音を客席に届けます。これにより、聴衆は自然な空気感を感じ取ることができます。

一方、REV制御では、全指向性マイクによって捉えた音を基に、反射音を合成し、天井に配置されたスピーカーから均等に出力します。音響フィードバックを活用することで、自然に響きを延ばし、これにより、異なる用途に応じた最適な音空間を創出することができます。

受賞の意義

このシステムは、すでに200以上の施設に導入され、多様な音響環境を実現するツールとして重宝されています。安価な導入方法になり、音楽体験の幅を広げ、音楽文化の発展にも寄与しています。音楽を愛する人々に高品質な音響体験を提供することは、ヤマハの使命の一部であり、このたびの受賞は、その取り組みが高く評価された証です。

全国発明表彰とは？

公益社団法人発明協会が主催する全国発明表彰は、日本の科学技術の発展を目指し、優れた発明や考案を表彰するイベントです。設立から今日まで、多くの技術革新が栄誉を受け、これからも未来の技術者たちを奨励する場となることでしょう。ヤマハの受賞は、その歴史の中でも特に特筆すべきものです。

自身の音響技術を駆使することで、音楽と人々をつなぐ架け橋となるヤマハ。『AFC Enhance』の今後の活躍に是非とも注目していきたいですね。