サンリオが目指すデータ管理体制の革新とDMOの実際
株式会社サンリオは、1960年の創立以来、「みんななかよく」という理念を基に、多彩なキャラクターたちを通じたコミュニケーションビジネスを展開しています。特にハローキティやポムポムプリンなど、世界的な人気キャラクターによる製品やライセンスビジネスで知られています。しかし、顧客が多様化する現代において、効果的な顧客サービスを実現するためには、その根底となるデータ管理が鍵を握ります。
サンリオのデータ管理課題
近年、サンリオは各事業部の顧客管理方法がバラバラであるという課題に直面していました。実店舗、オンラインショップ、テーマパークなどがそれぞれ個別の顧客IDを使用しており、これにより顧客の全体像を把握できていなかったのです。このような状態では、効果的なマーケティング施策を打つことも難しく、顧客満足度の向上を図ることができませんでした。
この状況を打開するため、株式会社イー・エージェンシーのもとで、「Sanrio+」という新たな会員サービスを立ち上げ、様々なデータソースから得た顧客情報を一元化する試みが実施されました。これにより、複数の事業部で顧客データの統合が進められましたが、さらに必要だったのは、社内の情報の断絶を解消し、データのフローを円滑にすることでした。
DMO構築の背景と目的
そこで、イー・エージェンシーが提案したのが「DMO(Data Management Office)」の導入です。この取り組みは、社内でのデータ活用を促進し、標準化された運用ルールの策定、さらにはデータリテラシーの向上を目的としています。具体的には、データを扱うためのルールを整備し、ツールを導入することで、誰もがデータを簡単に操作できる環境を整える支援を行いました。
現場との連携による成功
DMOの導入は、全社的な取り組みと並行して進められました。異なる部署間でのコミュニケーションが課題となることもありましたが、イー・エージェンシーが第三者として関与することで、対立の緩和が図られました。日々のコミュニケーションや問い合わせ対応を通じて、社員がデータを正しく扱うためのスキルを磨く手助けを行い、徐々にデータ活用の浸透が実現しました。
データ共通言語の形成
DMOの運用が開始してから約1年、サンリオではデータ活用が社内に浸透し、以前は「売上」と「利益」しか通じなかった業務間の共通言語が、「GAの指標」といったデータに移行しました。これにより、多様な部門間での連携が円滑になり、コミュニケーションが活性化しています。
今後の展望
イー・エージェンシーは、サンリオが目指す「one to oneコミュニケーション」の実現や、メタバース、そしてグローバル展開に向けて、データの一元管理を推進し続けます。これからも「半歩先」を見越したプロアクティブな支援を行うことで、サンリオ様のさらなる成長をサポートしていく所存です。データ活用が企業の未来を切り開く道となるよう、今後も様々な試みが期待されます。
まとめ
データという共通言語を築くことで、企業は顧客との関係性を深め、より良いサービスの提供へとつながっていくでしょう。サンリオのケーススタディは、変化が求められる時代の中で組織がどのようにデータを活用し、一元化していくかの貴重な指針となるに違いありません。