音楽と平和の交差点
2025年の秋、国境を越えた「平和のためのコンサート」が日本、韓国、そしてバチカンで開催されます。このイベントは、ブラジルの『オーケストラ・クリアンサ・シダダン(OCC)』が主催し、音楽を通じて平和のメッセージを届けることを目的としています。若者たちが集まり、互いに異なる文化を持ちながら一つの音楽を作り上げる姿は、まさに今の時代に必要不可欠なものです。
25人の若者たちが織り成す国際的なアンサンブル
OCCには、ブラジル、韓国、北朝鮮、ロシア、ウクライナ、イスラエル、そしてイランから集まった25人の若者たちがいます。彼らは、それぞれの国や文化の背景を持ちながらも、「芸術に戦争はない」という強い信念のもと、共演することを決意しました。中には戦争で家族を失ったメンバーもいるものの、音楽を通じて「平和」という希望の種をまくために、情熱を注いで演奏に臨みます。
このコンサートの初回公演は、2023年11月にバチカンで行われ、フランシスコ教皇も参加しました。2024年にはOCCの創立18周年を記念し、参加した4人の音楽家がブラジル・レシフェのサンタ・イザベル劇場で再演しました。
希望の架け橋としての音楽教育
OCCは、音楽教育を通じて困難な環境にある若者たちに希望を与える活動を行ってきました。2006年に設立されたOCCは、ブラジル・ペルナンブーコ州に拠点を置き、恵まれない環境にある700人近くの若者にクラシック音楽や弦楽器の製作技術を教えています。彼らの活動は、プロの音楽家としての道を開くだけでなく、社会で立派に生きるための価値観を育むことにも寄与しています。
2025年の公演スケジュール
待望の「平和のためのコンサート」は、以下の日程で開催されます:
- - 2025年9月30日 ソウル(韓国)
- - 2025年10月4日
- 11:00 平和記念公園親水テラス(観覧無料)
- 18:30 広島YMCA国際文化センター(入場無料・予約不要)
- - 2025年10月5日 大阪・関西万博(ブラジル館)
- - 2025年10月8日 バチカン市国(レオ14世教皇臨席のもと)
プログラム
コンサートでは、以下のような多彩なプログラムが予定されています。
- - H. ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ 第4番 前奏曲(序奏)
- - J. バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲
- - イタイ・ダヤン:ラプソディ・オブ・ザ・ネイションズ
- - C. グァルニエリ:弦楽オーケストラと打楽器のための協奏曲
- - A.ピアソラ:フーガと神秘
- - メドレー(編曲:ニウソン・ロペス)の他様々な楽曲
結びに
音楽は、私たちを繋げる力を持っています。このコンサートは、平和への祈りを音楽で表現する素晴らしい機会です。ぜひ会場で、国際的な若者たちの心が通じ合う瞬間を体感してください。OCCの活動がどのように未来を変えていくのか、期待が高まります。