バッハの新作初演
2025-11-20 21:34:25

J.S.バッハの新作オルガン作品が発見!鈴木雅明が初演へ

J.S.バッハの新たなオルガン作品が遂に発見



11月23日、東京オペラシティ コンサートホールで開催される「バッハ・コレギウム・ジャパン第169回定期演奏会」にて、鈴木雅明が演奏することとなった新発見のJ.S.バッハのオルガン作品。これらの曲は、もう320年以上も姿を見せなかった楽曲であり、この演奏会が初めての公演となります。

新曲の発見とその意義



この新しい作品が発見されたのは、2023年11月17日、ドイツのライプツィヒにあるバッハ資料財団によるものです。所蔵されていた筆写譜集の中に2つのチャコーナが存在しており、その作品がJ.S.バッハによるものであると確証を得たそうです。

この発見の鍵を握ったのは、長年の研究者であり、バッハ資料財団の所長でもあるペーター・ヴォルニー氏。彼は、30年以上前に作品の存在に気づき、その後の研究によって本作がバッハのものであると証明しました。このような長期にわたる研究成果が、今回の重要な発見に至ったのです。

若きバッハの姿を映し出す新作



バッハが18歳の時、アルンシュタットで活動を開始してから間もない頃の作曲技法が反映されているこの2曲は、彼の音楽的スタイルの形成を示す重要な作品となるでしょう。特に南ドイツ系の伝統と北ドイツの技法が交じり合った様子がうかがえる内容となっています。

変奏やオスティナート、さらには大規模なフーガが見事に融合している構造や、カンタータ第150番《主よ、われ汝をあおぎ望む》のチャコーナからインスピレーションを受けていると思われる素材など、作品には当時のバッハ特有の音楽語法が色濃く残されています。

認定の裏にあった隠れた名前



今回の発見には一人の無名のオルガニスト、ザロモン・ギュンター・ヨーンの存在も関わっています。彼が1729年に提出した願書の中で、1705年から1707年の間にバッハの弟子であったことを記しており、その筆跡が今回の2曲の写譜と一致したのです。この調査により、作品の成立日時やバッハの若き日の活動背景が明らかにされたことで、音楽史に大きな一歩を刻む発見となりました。

バッハ目録に新たな番号を追加



この新たな発見によって、J.S.バッハの作品リストであるBWV目録に2つの新しい番号が加わることとなりました。バッハ資料財団は、この75年間にわたる研究を通じ、若きバッハをより豊かに描き出すような成果を上げてきました。通して今回の2曲の発見は、今後のバッハ研究への大きな影響を与えることでしょう。

コンサートの詳細



東京オペラシティ コンサートホールでの演奏会では、多くのファンの前で初めてこの新作を聴く絶好の機会となります。オルガニストの鈴木雅明が織り成す新たなバッハの音楽をお楽しみください。

詳しい情報はこちらからご覧いただけます。


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