資生堂が新たにシャネルとファンケルを迎えた循環型プロジェクト「BeauRing」

資生堂、シャネルとファンケルが共に目指すサステナブルな未来

資生堂が推進する循環型プロジェクト「BeauRing」は、2025年10月1日から新たにシャネルとファンケルが加わることが発表されました。この取り組みは、プラスチック製化粧品容器を回収し再生することを目的にしており、生活者の身近な場所でのリサイクルを促進します。

BeauRingプロジェクトの背景と理由

「BeauRing」は、資生堂とポーラ・オルビスホールディングスが共同で進めてきたプロジェクトですが、最近の環境意識の高まりから、さらなる参加企業を募ることとなりました。このプロジェクトの要は、「分別不要」「中味洗浄不要」という手軽さにあります。特に女性消費者にとって、日々のリサイクル行動を軽減できるのは大きなメリットです。

今後は、41箇所に増える収集BOXに投入できるのは、資生堂、ポーラ、シャネル、ファンケルの4社の容器ということで、選択肢が広がります。これにより、生活者のリサイクル意識を高め、より多くの人々がこの取り組みに参加できるようになります。

エタノール化技術とリサイクルの流れ

資生堂はこれまで、集められた化粧品容器を再生エタノールに加工する実証試験を行ってきました。これを実現するのは、積水化学と住友化学の協力によるもので、容器は二酸化炭素排出を抑制しつつエタノールに変換されます。この技術は、現在のプラスチックのリサイクル方法の中でも注目されており、環境に優しいことからも支持されています。

まず、容器はスタッフによって回収され、使用済みの容器とその中身は積水バイオリファイナリーに送られます。ここで、プラスチックがガス化され、エタノールに変換。最後に、新たなポリオレフィンとして再生される流れが確立されています。時間とリソースが必要ですが、長期的には化粧品業界のリサイクルモデルの向上に寄与することでしょう。

消費者参加型の未来を描く

資生堂の「BeauRing」プロジェクトは、単なるリサイクルにとどまらず、消費者との関係を深める重要なステップです。リサイクルBOXの設置は、地域の店舗協力を得て進められ、買物ついでに気軽にリサイクルできる設計となっています。

今後は、参画企業の連携を強化し、生活者に対してリサイクルの重要性を再認識してもらうようなキャンペーンを行うことが計画されています。こうした取り組みを通じて、より多くの人々が「BeauRing」に参加することが期待されます。

サステナブルな社会の実現に向けて

資生堂は、2030年に向けた目標として、「美の力を通じて人々が幸福を実感できるサステナブルな社会の実現」を掲げています。このプロジェクトは、その理念の一環として位置付けられています。今後は、もっと多くの企業や自治体の参加を促し、持続可能な社会に向けた活動を強化することを目指しています。

結論

「BeauRing」は、資生堂をはじめとする化粧品業界が持つ責任と可能性を示すプロジェクトです。この循環型モデルに参加することは、環境保護に対する具体的なアクションとなり、未来の世代に美しい地球を引き継ぐための重要な一歩です。

このように、資生堂の「BeauRing」は私たちの生活を変え、サステナブルな未来を築く可能性を秘めています。部門を超えた連携を進め、全ての人が参加したくなるような魅力的な仕組みを作り上げていくことが求められています。