希望の光を照らす「愛帽」
抗がん剤治療を受ける女性にとって、脱毛は心に大きな影響を与える副作用の一つです。そんな中、北海道に拠点を置く株式会社アイスジャパンが開発した「愛帽(あいぼう)」は、脱毛を抑制する新しいソリューションとして注目されています。この帽子型の冷却装置は、抗がん剤治療を受ける方々の日常生活に希望の光をもたらしています。
開発のきっかけとストーリー
「愛帽」の誕生は、2019年に関東在住のがん患者の女性から送られた、「帽子型の保冷剤が欲しい」という一通のメールから始まりました。彼女は医療用の冷却装置に頼ることなく、もっと手軽に頭皮を冷却できる方法を求めていました。この要望を受け、株式会社アイスジャパンの代表松岡正昭氏は、患者さんのもとへ出向き、彼女のニーズを直接聞くことから開発に着手しました。
開発過程では、他の約50人のがん患者の声を反映し、試作と改良を重ねていきました。2020年12月にはモニター用の「愛帽」が完成し、その後SNSやYouTubeを通じて評判が広まり、以降200人以上の方々に利用されるようになりました。
製品の特長
「愛帽」は、ホールドキャップに断熱性の高い合成ゴム(SRB)を使用し、冷気が外に漏れにくい設計になっています。また、頭のサイズに合わせて調整できるダイヤル機能も搭載。自宅の冷凍庫で再利用可能な保冷剤を冷やし、手軽に頭皮冷却が行えるのが特徴です。
使用する保冷剤は、凍結後も柔らかく、頭皮に優しいホワイトジェルが使用されており、ストレスを軽減します。このような工夫によって、需要を満たしつつも、健康や快適さを考えた設計がなされています。
価格についても、抗がん剤の投与時間が短い場合(約60分)の冷却セットが約5万円台から購入できるため、経済的負担を大幅に軽減します。これは、他の高額な医療装置と比べると非常にコストパフォーマンスに優れています。
治療後も続けられるケア
抗がん剤投与後は、薬が体内に残っているため、冷却は最短240分以上続けることが勧められています。「愛帽」に使用する保冷剤の予備を、自宅で凍らせておくことで、長時間のケアが可能です。このように、自宅でも手軽に続けられる点が評価されています。
ご利用者様の体験談
実際に「愛帽」を使った方々の声が勇気を与えてくれます。Aさんは、ウィッグなしで治療を終えることができ、病院のスタッフからも驚きの声が上がりました。Bさんは、脱毛治療を経て驚くべき早さで発毛が進んでいると報告。Cさんは、愛帽のおかげで脱毛を防げたことに感謝を述べました。Dさんは、他の製品に満足できずに悩んでいたが、「愛帽」の密着性と使用の簡便さに感心しました。
まとめと今後の展望
「愛帽」は、抗がん剤治療による脱毛に苦しむ人々にとって、心強い味方となりうる商品です。株式会社アイスジャパンは、今後もさらなる改良を行い、患者様のサポートを強化しながら、業界での存在感を高めていくことでしょう。購入を希望する方は、オンラインショップ(https://aibou-ice.com/)からご注文可能です。ご使用には担当医からの許可が必要ですが、その価値ある一歩を踏み出してみましょう。辛い治療に立ち向かう皆様の心の“相棒”として、「愛帽」はこれからも活躍し続けます。