印章の店金澤、革新の印鑑サービスがスタート
山形県村山市にある「印章の店金澤」は、1909年に創業し、115年以上にわたり印鑑や表札の製作を行ってきました。しかし、近年の電子契約の普及や人口減少により、印鑑業界は変化を迫られています。そのような中、今年10月15日より新たにスタートするのが「レア苗字スピード印鑑サービス」と「もっと佐藤さんシリーズ」です。これらは、特に印鑑の需要が限られる中での新しい取り組みとして期待されています。
多種多様な苗字と印鑑の現状
日本には約30万種類以上の苗字がありますが、その中で手に入る既製品の印鑑はごく一部です。国民の約65%を占める上位200位の苗字についてさえ、大手店舗で取り扱われているのは数百の範囲にとどまります。このため、特に多くの企業や行政機関において、個性的な苗字を持つ方々が印鑑を手に入れるのは容易ではありません。金澤さんのお店にも、そのような声が多く寄せられており、ニーズが明らかになってきました。
新サービスの具体的内容
「レア苗字スピード印鑑サービス」は、既製品の印鑑がない苗字を持つ方に向けたスピード対応のサービスです。平日午前11時までに注文をすれば、当日中の発送が可能です。サイズは直径10mmの三文判で、色は白と黒から選べます。さらに、古印体仕上げで、一つの印鑑に対して2文字まで1,650円、4~5文字で2,750円と手頃な価格で提供されています。
一方、「もっと佐藤さんシリーズ」では、全国上位の40位に入る苗字や、地域ならではの苗字に対応したネーム印を制作しています。こちらは8種類の書体が用意され、個性を引き出せるサービスです。特に、佐藤姓は日本で一番多い苗字でもあります。
印鑑の新たな価値を提供
金澤さんは、「売っていない印鑑を『ある』という形にして、全国のお客様に提供することが使命です」と語っています。115年以上の伝統技術を生かし、印鑑文化に新しい価値を提供し続ける姿勢が見受けられます。また、地域からの文化発信にも力を注ぎ、印象に残る商品やサービスを追求していくとのこと。
この新サービスにより、金澤さんのお店が地域に根ざした印鑑文化を次の世代へと引き継ぎ、さらなる発展を遂げることを期待しています。印章の店金澤の新たな挑戦に、ぜひ注目してみてください。未来の印鑑文化を彩る新しい一歩です!