ファッションEC『nugu』、現代百貨店から30億円の資金調達で日本市場を本格攻略

ファッションEC『nugu』が現代百貨店からの巨額資金で日本進出加速

韓国のファッションECプラットフォーム、nuguを運営する株式会社mediquitousが、現代百貨店から約30億円の戦略的投資を受けたことを明らかにしました。この出資は、韓国のファッション業界にとって重要な転機となるでしょう。現代百貨店は今回の投資を通じて、韓国ブランドのグローバル展開を一層強化していく考えです。

Z世代向け・急成長のファッションプラットフォーム

nuguは2020年に日本市場にてZ世代をターゲットにしたファッションECをスタートしました。韓国ブランドを中心とした厳選した商品を提供し、インフルエンサーマーケティング戦略により、開設から短期間で150万人超の会員を獲得。2024年には流通総額（GMV）が70億円に達する見込みです。特に、若者の間での支持を集めているnuguは、日本のファッション・ビューティーECの代表格として地位を確立しています。

最近では、同プラットフォームが日本のファッションEC「SHOPLIST」を買収し、コマースネットワークを広げることに成功しています。このような施策は、nuguが日本市場においてさらに存在感を示すための重要な一手と言えるでしょう。

現代百貨店との戦略的連携

今回の出資は、現代百貨店が2023年から推進する「THE HYUNDAI GLOBAL」プロジェクトの一環です。このプロジェクトは韓国のコンテンツを日本市場に広めるための取り組みであり、両社のコラボレーションがどのような展開を見せるのかが注目されています。

2024年5月には、渋谷PARCOで開催された「THE HYUNDAI GLOBAL with nugu」ポップアップストアが大成功を収め、目標売上を150%上回る3億円以上を稼ぎ出しました。この成功を受けて、現代百貨店はnugu内に韓国ファッション専門館を設置する準備を進めています。さらに、2025年下半期には日本各地でのオフライン販売網の強化や大型店の展開も予定されています。

日本市場での成長戦略

nuguは、現代百貨店からの資金調達を契機に、国内での事業展開を一層加速していく意向です。東京や大阪といった主要都市でのポップアップストアの成功体験を活かし、常設店舗の設置にも力を入れる予定です。また、社内体制の強化や人材確保にもこれまで以上に注力することで、成長の基盤をさらに固めていきます。

近年、日本市場では韓国ブランドに対する関心が高まっています。この流れを受けてnuguは、さらなる成長と市場拡大を期待しているのです。

日本ブランドの韓国進出支援

nuguは自身のプラットフォームを通じて、日本ブランドの韓国進出も支援する姿勢を見せています。今後、オンラインとオフライン両方でのクロスボーダー流通ハブとしての役割を強化し、適切な支援策を講じることで、ブランド間の交流を深めていく方針です。「THE HYUNDAI SEOUL」におけるポップアップストアの展開も視野に入れています。

このような取り組みにより、nuguは韓国と日本を結ぶ重要なファッションブランドプラットフォームとして、Z世代のトレンドを掴み、グローバルに資本を拡大していくことを目指します。