ユシロのシクロデキストリン
2026-01-27 08:24:43

ユシロが実現した高純度シクロデキストリンの量産化とその可能性

株式会社ユシロが量産化に成功した高純度シクロデキストリン



東京都大田区に本社を置く株式会社ユシロが新たな製造設備の強化を経て、β-シクロデキストリン-6-トシレート(CDTS)の大量合成に成功しました。この成果により、生産能力が従来の25倍にまで向上し、コストの削減や安定供給が可能になる見込みです。

シクロデキストリンとは



β-シクロデキストリン(CD)は、環状糖化合物の一種で、主にトウモロコシを原材料として生成されます。CDは広範な用途があり、食品や工業製品に利用され、持続可能な資源としても注目されています。特に、その構造によって疎水性物質を効率的に取り込むことができるため、消臭剤や医薬品の運搬材料としても使われています。

CDTSの特性とユシロの取り組み



今回、量産に成功したCDTSは、CDの穴にトシル基が置換された誘導体であり、自社の研究をもとに高純度(90%以上)の合成が行われました。ユシロは2016年からCD誘導体の研究を進めており、最適な合成手法を見出し、自社工場での内製化も果たしてきました。このCDTSは、トシル基を起点として、高分子(ポリマー)に組み込みやすいβ-シクロデキストリン-6-アクリルアミド(CDAA)を合成することが可能です。

実用化への道



現在、CDAAは自己修復性を持つ「ウィザードゲル®」の材料として使用されています。これは切断傷の修復が可能な新素材であり、ユシロではこの製品を研究機関や企業に対して提供しています。ウィザードゲルは、実際に社会での実装を視野に入れた研究開発が進められている一例です。

これからの展望



CDTSの量産に成功したことで、ユシロは新たなCD誘導体の設計・開発に取り組むことができるようになりました。多様な官能基へ変換可能な特性を持つCDTSは、高分子材料への応用で物性の向上や自己修復性の付与を実現することが期待されます。このような材料の強化は、持続可能な開発目標(SDGs)にも合致し、資源の有効利用に貢献する技術といえます。

ユシロは今後もCD誘導体関連製品の展開を進め、食品分野や工業用途においてもその安定供給を基に、コスト削減へ寄与することを目指しています。次世代の材料開発に向けたユシロの挑戦から目が離せません。


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