酒蔵と細胞農業が融合！新たな地域共生モデルを目指す取り組み

酒蔵と細胞農業のコラボレーション

2025年12月2日、東京にて、目の前に新たな共同開発のスタートが待ち受けています。インテグリカルチャー株式会社が、津南醸造株式会社との提携を発表しました。このコラボレーションは、新潟県津南町の自然に恵まれた「天然水」と、インテグリカルチャーの独自技術である細胞農業を掛け合わせ、革新的な細胞培養食品と化粧品原料の開発を目指すものです。

背景と目的

近年、人口増加や環境問題に対する懸念から、持続可能なタンパク源としての細胞培養食品の需要が高まっています。インテグリカルチャーはその課題に応えるべく、細胞培養を低コストで実現する技術開発に取り組んできました。一方、津南醸造は新潟の豊かな天然水と酒米を用いて、持続可能な酒造りと地方創生を目指しています。

これらの背景が交差する中、両社は新たな価値創出に向けた提携に至りました。このプロジェクトは、細胞農業技術を地域レベルで活用する試みの第一歩であり、地域の資源を最大限に生かすことで新たな産業を創出します。

共同研究の流れ

今後、両社は共同研究を進め、初めに天然水を用いた培養サンプルの品質評価を行います。将来的には、津南醸造の酒蔵に当社の細胞培養設備を導入し、いわゆる「マイクロブルワリー型」と呼ばれる小規模生産拠点の実現を目指します。この取り組みは、地域共生モデルの成功事例として、多くの酒蔵や食品製造拠点へと広がることが期待されています。

持続可能な未来を築く

津南醸造の鈴木健吾社長は、「私たちは伝統を守るだけでは未来がないという危機感を持っています。中央集約型ではなく、地域に根ざしたローカルな展開が必要です。インテグリカルチャー社との連携が、その可能性を示すものとなることを期待しています」と述べています。

また、インテグリカルチャーの羽生雄毅CEOは、この提携を通じて生まれる新たな価値に大きな期待を寄せ、「津南の地から始まるこのプロジェクトが、持続可能な食の未来と地方創生の共存を実現するための重要な一歩です」とコメント。