未来の持続可能な食を支える新たな投資
近年、食品業界では動物性食品の代替品を製造・販売するスタートアップ企業たちが注目を集めています。そして、オイシックス・ラ・大地株式会社が運営するFuture Food Fundが、この新興企業の一つであるFormo Bio GmbHへの投資を決定しました。Formoは、アニマルフリーのチーズや卵を、精密発酵技術を活用して製造しており、今後の食産業に大きな影響を与えることが期待されています。
Formo Bioの挑戦
Formo Bioは、ドイツのベルリンに本社を置き、麹を利用した精密発酵技術を応用しています。この技術によって、従来の動物性食品に劣らない味わいを持つ代替品の製造が可能となり、環境負荷も大幅に削減される点が特徴です。具体的には、Formoの「Frischhain」というクリームチーズは、従来品と比較して温室効果ガス排出量を65%減少させ、水の使用量は96%も削減しています。
このように、持続可能な食の未来を見据えた取り組みを進めているFormoは、EU圏内での流通拡大も進めています。大手流通企業と提携し、今後は多くの消費者にその製品が届くことが期待されています。
投資の背景
オイシックス・ラ・大地のFuture Food Fundは、食に関するイノベーションを推進する企業として設立されました。日本国内の食スタートアップエコシステムを支える目的で、多くの先進的な企業への投資を行っています。今回のFormoへの投資は、アニマルフリー食品の市場が拡大する中で、持続可能な食産業の実現に寄与するものと位置付けられます。
最近の調査によれば、欧州ではビーガンやベジタリアンの増加に伴い、動物性食品の代替品市場が大きな成長を見せています。特に、日本では気候変動や持続可能性への意識が高まっており、Formoの技術が日本市場での受容に繋がる期待があります。
未来の展望
FormoのCEOであるRaffael Wohlgensinger氏は、今回の投資を機にオイシックス・ラ・大地と連携し、持続可能で美味しい未来の実現に向けて様々な新しい製品を提供していくことを強調しています。Future Food Fundも、日本市場での展開を支援し、さらに多くの消費者にその魅力を伝えようとしています。
持続可能な食産業の実現に向けて動き始めたオイシックス・ラ・大地とFormo Bio。この二社が手を組むことで、未来の食卓に新しい選択肢が加わる日が待ち遠しいですね。今後の展開に注目が集まります。