オルビスが導くサステナブルな未来
日本のビューティーブランド、オルビスが2023年、大阪・関西万博にてスキンケア容器からリサイクルしたベンチを設置するという取り組みを発表しました。このプロジェクトは、持続可能な環境を目指す企業の姿勢を反映しており、その背景には長年の研究開発があるのです。
倉庫から万博会場へ
今回設置されるベンチは、オルビスの化粧品シリーズ『オルビスユー』や『アクアフォース』のローションボトルの余剰資材を再利用しています。この再生プラスチックは、ポーラ・オルビスグループの一員であるポーラ化成工業がはじめた実証実験の一環で、日用品への転用を視野に入れたものです。
実際に来場者に体験してもらうことで、再生プラスチックのさらなる活用を推薦する意図があります。
デザインへの工夫
このベンチのデザインは、東京都渋谷区に本社を置くVOID株式会社によって制作されました。彼らは、製品開発初期のプロトタイピングに注力し、視覚的および触覚的な魅力を追求しています。特に、オルビスの化粧品クリームや『肌』から着想を得て、乳化物の形状や肌のキメ構造を表面デザインに取り入れています。これは、利用者が触れたいと思うようなベンチを目指して作られたものなのです。
環境保全への姿勢
また、ベンチの木製部分には、オイスカから提供された甲州市の間伐材を採用しています。オルビスは2002年以来、同法人と共に環境保全活動を続けており、持続可能な木材調達基準を遵守した形での使用が求められています。
触れることのできるサステナビリティ
大阪・関西万博のトイレ施設「島の蜃気楼」近くには、自由に座れる2台のベンチが設置され、来場者はデザインや触り心地を楽しむことができます。オルビスの取り組みは、単なる商品提供に留まらず、私たちが日常生活の中で環境を意識するきっかけとなるかもしれません。
オルビスのサステナブルな取り組み
オルビスは1987年の創業以来、業界のリーダーとして環境問題の解決に向けた活動を続けています。商品包装の簡素化やリサイクル、使用済み容器の回収といった取り組みはその一環です。2023年より始まった体験型施設『SKINCARE LOUNGE BY ORBIS』では、使用済み容器の回収を行うほか、これらを原材料として再生した「スパチュラ(ヘラ)」の提供も予定しています。その結果、広がるリサイクルの輪が期待されます。
まとめ
オルビスのこれらの挑戦は、企業が持つ社会的責任を果たし、消費者に新たな体験を提供する素晴らしい機会となるでしょう。万博でのベンチ設置は単なる展示ではなく、訪れた人々に環境意識を高めるメッセージになっています。オルビスが提げるサステナビリティの旗は、これからも続いていくことでしょう。