シカゴHip-Hopシーンの伝説が再び交錯する！新曲「Woe Of The World」

シカゴHip-Hopシーンの再興 "Woe Of The World" の魅力

シカゴのHip-Hopシーンの重要人物であるサバ（Saba）とノー・アイディー（No ID）が、来るジョイントアルバム『From The Private Collection Of Saba And No ID』の新曲「Woe Of The World」を公開しました。このコラボレーションは、前作「How To Impress God」に続くもので、新たな音楽の旅を切り開いています。

新曲「Woe Of The World」は、穏やかでありつつも深い感情を抱かせる仕上がりとなっており、ノー・アイディーの洗練されたプロダクションが際立っています。サバのワーディングの才能と組み合わさり、聴く者の心を揺さぶる力を持っています。サバはコーラスで、"It makes me emotional to know what I know"（こんなこと知れば感情的になるさ）という言葉を吐露し、聴く者に強いメッセージを届けています。

この新曲は、既に公開された前シングル「Back In Office」や「hue_man Nature」、「head.rap」などに続くものです。サバとノー・アイディーは、2023年の下半期にスタジオ入りし、アルバムの構築に取り組みました。初期のアイディアを超える豊かなニュアンスと広がりを持った作品となっており、彼らの音楽的成長を感じさせます。

アルバムの制作過程は長く、時には複雑なものでした。最初はミックステープとして計画され、無数のデモを経て再構築されたり、一度はゼロに戻したこともあったそうです。しかし、その模索と試行錯誤のおかげで、世代を超えたラップファンの心を捉える作品ができあがりました。技術だけでなく、テーマ的にも非常に濃厚で、サバの内面に深く迫る要素が感じられます。

約1年前、サバはプロジェクトが完成したと考えていましたが、叔父を亡くしたことが彼に異なる視点をもたらしました。「彼は僕にヒップホップの魅力を教えてくれた」とサバは回想します。「再びやり直す必要があると思わせられたし、自分自身と向き合う時間も大切だった。」

このプロジェクトでは、サバは2024年初めにヴァリーとハリー・フラウドの「Watermelon Automobile」に参加し、ナセントやダックワースとの「Don’t Check 4 Me」もリリース予定です。ノー・アイディーもまた、ビヨンセのグラミー賞受賞アルバム『COWBOY CARTER』に収録された「American Requiem」を手掛け、音楽界の重鎮たちとともにコラボレーションを展開しています。

プロデューサーの背景

ノー・アイディーは、シカゴHip-Hopシーンの“ゴッドファーザー”として知られる存在です。彼はカニエ・ウェストなどとともに活躍し、また多くのアーティストとのコラボレーションでも実績を残しています。彼のレーベル、ARTium Recordingsからは、多くの新鋭アーティストが生まれています。

サバはインディーアーティストとしての地位を確立し、彼の音楽は多くのリスナーから支持を得ています。彼のアルバム『CARE FOR ME』は、ビヨンセやケンドリック・ラマーとの並びで注目を浴びた一作です。サバは、シカゴの地下室で友人たちとともに音楽制作を始め、現在ではその名を知られるアーティストとなりました。

この新曲『Woe Of The World』は、まさにサバとノー・アイディーの音楽的成長を象徴する一曲。ヒップホップファンには必見のリリースです。新たなアルバム『From The Private Collection Of Saba And No ID』にも期待が高まります。ぜひ、注目してみてください。