兼松とRAWGAの戦略的提携
2025年9月8日、兼松株式会社は韓国のバイオテック企業RAWGA, Inc.と独占販売契約を結びました。この提携により、ハイビスカス由来の植物性コラーゲンペプチド「VC-H1」が日本市場に供給されることになります。兼松ケミカルは、この新しい素材の可能性を幅広い分野で活かし、食品や健康食品などへの展開を進めていく予定です。
VC-H1とは?
VC-H1は、ハイビスカスを原料とし、RAWGAの先進技術によって製造された粉末です。この製品は、従来の動物性コラーゲンに比べ、コラーゲン生成作用が4倍も優れており、非常に高い吸収性を持つことが確認されています。また、抗酸化作用や動物臭のないすっきりとした風味も魅力です。これらの特性から、健康や美容を気にする多くの人々にとって大いに期待される素材となるでしょう。
VC-H1の特性
- - 優れたコラーゲン生成作用:0.1gあたりで16.87%という高い生成能力を示しています。これは他の動物性コラーゲンに比べて、飛び抜けた効果です。
- - 小分子設計:分子量が300Da台と小さく、通常のフィッシュコラーゲンよりもさらに優れた吸収性を持っています。
- - 抗酸化作用:体内の活性酸素を除去する手助けをし、健康を維持します。
- - 風味も絶妙:動物性の臭みを全く感じさせないため、食品への使用にも適しています。
臨床試験結果
臨床試験では、35~60歳の乾燥肌や目尻にしわがある成人を対象に、VC-H1を1.5g/日摂取したグループとプラセボ群に分けた12週間の試験が実施されました。その結果、VC-H1群は「肌の水分補給」、「肌の弾力性」、「肌の質感」、「目の周りのしわ」のすべての項目で有意差が認められました。このデータは国際的な学術雑誌に掲載され、その信頼性が裏付けられています。
今後の展開
兼松ケミカルは、長年の経験を活かし、VC-H1の日本国内における供給を開始します。これにより、化学品や食品・飲料分野での展開が期待されています。さらには、様々な製品形態、たとえば錠剤やカプセル、飲料、ゼリーなどとしても活用できるため、幅広いニーズに応えることが可能です。また、10月15日から17日に東京ビッグサイトで開催される「食品開発展2025」にVC-H1を出品する予定です。
各社代表者のコメント
兼松株式会社の食品第一部長である齋藤雅剛氏は、「この提携を通じて、市場の成長が期待されるコラーゲンやタンパク質分野への展開を推進していく」と語っています。一方、RAWGAのCEOであるMr. HyunMin Kim氏は「持続可能な食料で人々の健康を支えたい」とのビジョンを掲げ、この新しい素材の全球的な展開に向けた意気込みを見せています。
まとめ
兼松とRAWGAの提携は、持続可能な社会の実現に向けた新たな一歩となります。特に、環境に配慮した植物性コラーゲンの開発は、これからの健康トレンドを先取りするものと言えるでしょう。業界関係者や消費者からの注目が集まる中で、VC-H1の今後の展開に大いに期待が寄せられます。