地域と都市がつながる、持続可能な未来を探るミーティング報告

地域と都市の未来をつなぐステークホルダーミーティング

2025年8月26日、山形県酒田市にて、朝日新聞社の主催するステークホルダーミーティングが開催されました。このイベントは、「８がけ社会」と呼ばれる、2040年までに現役世代が2割減少すると予測される状況に対する課題解決を目指すものです。生活クラブ事業連合生活協同組合連合会の顧問・伊藤由理子氏や地元の生産者、そして酒田市の市長をはじめとする多くの有識者が参加しました。

地域交流の場「TOCHiTO」の役割

この日のテーマは「地方×都市関係人口を再考する」で、生活クラブは2023年に酒田市にオープンさせた移住交流拠点「TOCHiTO」に関連する取り組みを紹介しました。「TOCHiTO」では、都市からの移住者と地元の市民がともに地域の課題を考え、協働する場を提供しています。地域と都市の関係を持続可能なものへと進化させるためには、どのようにプロセスを進めていくのかを参加者で話し合いました。

地域の可能性に焦点を当てた討議

イベントの中では、地方都市の持続可能な社会を築くためのさまざまな意見が交換されました。具体的には、地方と都市の持つ「人」と「物」、そして「知恵」の循環がどのように成立するのかという視点で議論が深まりました。山形県は日本国内でも人口減少が進む地域で、その対策が急務となっています。

生活クラブと提携している「平田牧場」といった地元生産者と都市住民の交流が、地域活性化にどれほど重要かが確認されました。庄内地域での長年の交流が、その一助となっているという事実も示されました。

豪雨災害からの教訓

昨年の豪雨災害では、生活クラブの組合員が全国から支援に駆けつけ、地域社会に貢献した事例が報告されました。こうした活動を通じて顔の見える関係を築くことが、持続可能な地域づくりに貢献するという観点も強調されました。

本ミーティングは、都市住民が「選択して食べる」ことが、地域とつながる第一歩であるという見解で締めくくられました。これは「つながるローカルSDGs」とも呼ばれる試みで、地域や世代を超えた協力を促進する重要な視点です。

まとめ

生活クラブが目指す「サステイナブルな社会」実現には、地域と都市の住人がともに協力し合い、持続可能な関係を築くことが不可欠です。そして、「TOCHiTO」の取り組みはその好例として、今後の地域活性化に大いに寄与するでしょう。このミーティングで話し合われた数々のアイデアや実践が、未来の新たな可能性を切り開くと期待されています。参加者全員がこのビジョンに向かって歩みを進めることを願っています。