花王が掲げるサステナビリティの未来
花王株式会社は、2025年6月13日、公式ウェブサイトにて「花王サステナビリティレポート2025」を発表し、ESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」の進捗状況を明らかにしました。このレポートは、花王がどのようにして持続可能な未来に向けての取り組みを進めているのか、その具体的な内容を詳述しています。
生活者と社会のためのイノベーション
花王のESG担当執行役員である大谷純子氏は、生活者や顧客のニーズを迅速に捉え、環境負荷を低減しながらさまざまな社会課題を解決することを目指して日々努めていると述べています。そのために、花王は独自のイノベーションを進め、優れた製品を提供するだけでなく、社会的および環境的価値も重視しています。
中期経営計画「K27」と持続可能な成長
花王は中期経営計画「K27」内で「グローバル・シャープトップ」戦略を展開しています。この戦略は、社会課題を解決するために独自の技術を駆使し、事業を成長させることを意図しています。その結果、花王は企業価値を向上させ、「豊かな共生世界」を実現することに貢献しています。2024年においても、ESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を通じて、この「グローバル・シャープトップ」戦略が加速しています。
サステナブルな製品の成長
最近のデータによれば、花王のスキンプロテクション事業は前年比で売上が29%増加しており、紫外線や大気汚染などの外的ストレスに対する生活者のQOL向上に貢献しています。この事業では、紫外線対策やセルフタンニング商品、環境保護剤など、さまざまな製品を展開し、多国籍市場に応じたニーズに対応しています。
さらに、環境に配慮した製品の売上も前年比24%増となっており、衣料用洗剤「アタック」や食器用洗剤「キュキュット」において、環境基準に適合した製品のラインアップが増加しています。これにより、花王のファブリック&ホームケア事業も活発化しています。
徹底した原材料調達と脱炭素への取り組み
花王は、パーム油の持続可能な調達を進め、88%のトレーサビリティを実現しています。これにより環境や人権リスクを最小化し、安定した原材料の調達が可能となっています。また、2040年にはカーボンゼロ、2050年にはカーボンネガティブを目指しており、ライフサイクル全体にわたるCO2排出量の削減に取り組んでいます。実績としては、2017年比で15%の削減を達成しており、今後もさらに進めていく予定です。
環境評価の最高峰を獲得
国際NGO CDPの調査において、花王は「気候変動」「森林」「水セキュリティ」部門で最高評価の「Aリスト企業」に選ばれています。これは、グローバルでわずか8社のみが獲得した評価で、花王が日本唯一の5年連続受賞企業であることは、その社会的責任に対する強い姿勢を示しています。
結論
2025年のサステナビリティレポートを通して、花王は持続可能な未来に向けた真摯な取り組みを示しており、生活者の豊かな暮らしと地球環境の保護の両立を図っています。今後も、花王の進化を見守りたいですね。