『最後の皇帝』
2025-11-27 13:39:30

中国の歴史に迫る新感覚ミステリー『最後の皇帝と謎解きを』

第24回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作『最後の皇帝と謎解きを』



2026年1月9日(金)に、株式会社宝島社より新作ミステリー小説『最後の皇帝と謎解きを』が発売されます。この作品は第24回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞したもので、中国・紫禁城を舞台にした連作短編ミステリーです。
著者の犬丸幸平さんは、40ヵ国を旅しながら感じた異文化の交流や、人間の絆を描きたいと考え執筆に挑みました。

歴史を感じる舞台設定


本書は1920年の中華民国を背景に展開されます。主人公の日本人絵師・一条剛は、紫禁城に住む元皇帝に水墨画の教授として雇われることに。しかし実際の目的は、城内に眠る貴重な水墨画を贋作にすり替え、本物を密かに販売することで清朝復興の資金を調達することだったのです。
一条は元皇帝や側近の翁斎と共に贋作作りを始めますが、彼は元皇帝の身勝手さに不満を抱きます。そんな中、側近の宝斎が密室内で謎の死を遂げた事件をきっかけに、一条は元皇帝との絆を深めながら様々な謎を解き明かしていくこととなります。

受賞理由と作品の魅力


選考委員によると、「この時代、この場所をピンポイントで選んだ着眼は素晴らしい」との評価があり、複雑な歴史的背景を駆使したユニークな物語に仕上がっているとのこと。特に、過酷な運命を背負った少年皇帝・溥儀と孤立しがちな日本人画家の友情が育まれる様子が魅力的に描かれています。また、当時の紫禁城を知らない読者にも親しみやすい視点で物語が展開されるため、読みやすさも揃えています。

著者のインタビューと創作の背景


犬丸幸平さんは、『蒼穹の昴』を読んだことがきっかけで清朝を舞台にした小説を書く決意を固めたとのこと。彼は、歴史の勝者ではなく、時代の影に埋もれ特に注目されない人々の物語に焦点を当てた作品を理想としています。
「歴史は勝者によるものですが、名を残さない人々にも誇りや理想がある」と語る犬丸さん。彼は異文化を理解することや、他民族間の友情についての問いを大切にしながら、読者が感情に共鳴するような描写を心掛けています。

まとめ


『最後の皇帝と謎解きを』は、歴史と友情の重厚な交差点を描いた作品です。古き良き時代のテイストと壮大な物語が楽しめるこの一冊を手に取り、時代に翻弄される人々の姿を楽しんでください。発売予定日は2026年1月9日、価格は1760円(税込)。

『このミステリーがすごい!』の取り組みは、今後も新しい作家や作品を発掘し、活性化に寄与する意図を持っています。著者への取材も可能ですので、ぜひお問合せください。


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