ダウン症を持つ家族の10年を振り返る特別番組が放送決定！

約10年前、新型出生前診断（NIPT）が施行されたころ、私たちの社会に一つの衝撃的なラジオ番組が登場しました。タイトルは『ダウン症は不幸ですか？』（ABCラジオ制作）で、放送直後から多くのリスナーからの反響を呼び起こしました。その年、番組は日本民間放送連盟賞ラジオ報道部門で最優秀賞を受賞しました。これは、社会がダウン症と向き合う新たな視点を提供した結果とも言えます。

当時、番組は特にダウン症のある子どもを育てる家族に焦点を当て、彼らの思いや日常の様子を体験を通して細やかに描きました。彼らが「いのち」とは何か、どのように日々を乗り越え、喜びを見いだしているのか、その心情に迫った内容は、リスナーに深い感動を与えました。

そして、あれから10年。放送された家族たちはそれぞれの道を歩みながら、子どもたちが成長し、家庭の形や社会との関わりが変化する様子が見られます。その変化も含めて、当時取材した家族たちの“その後”を追跡する番組が、また新たに制作されることが発表されました。

この特別番組『ダウン症で、幸せでした。～10年追いかけて分かった幸福の秘密』では、ダウン症を抱える家族の生活の変化や大切な価値観を、専門家や当事者からの声を交えて掘り下げていきます。その中で、「いのちの価値」「幸せの定義」がどのように変わってきたのか、一緒に考える機会を提供してくれます。

さらに、番組は専門家の意見や医療の現場の変化についても触れる予定です。この10年間で出生前診断の選択肢が広がり、「本当の幸せ」とは何か、再考する重要な視点を示唆しています。

放送は2025年5月17日（土曜日）の21時30分から。司会はABCアナウンサーの武田和歌子さん、また、ダウン症協会の玉井浩代表理事や著者の姫路まさのり氏、その他のゲストが参加し、実際の体験に基づいた話が展開されます。

この特別な番組を通じて、現在の社会におけるダウン症の家族の物語が、いかに「特別ではなく、私たちの日常の一部」であるかを伝えることが期待されます。リスナーの皆さんも、ぜひ耳を傾け、彼らの「幸せのかたち」に触れてみてはいかがでしょうか。

番組はABCラジオ（AM1008kHz、FM93.3MHz）でお楽しみいただけるほか、パソコンやスマホからはradikoでも聴取可能です。こちらのリンクからアクセスして、時間を共有しましょう。 radikoのリンク