ペットと避難する社会
2025-09-16 18:46:40

災害時にペットと安心して避難するために必要な支援とは?

災害時にペットと安心して避難するために必要な支援とは?



2025年9月7日、山梨県にて行われた「関東・東京合同地区獣医師大会」の中で、歌手の伍代夏子氏が「りく・なつ同室避難推進プロジェクト」のアンバサダーとして基調講演を行いました。このプロジェクトは、災害時に人とペットが同じ屋内で避難できる環境を整え、飼い主の意識を高めることを目的としています。

災害時におけるペットのトラブル


伍代氏は、2011年の東日本大震災の経験からこのプロジェクトを始めるきっかけとなった出来事を語ります。震災当時、避難所にペットを連れて行けないために、その緊急避難ができない飼い主たちを目の当たりにし、ペットと共に避難できる環境の必要性を痛感しました。「ペットと一緒に避難できない結果、帰宅して再度災害に巻き込まれるケースがある。これを防ぐために、同室避難が当たり前になる社会を作っていきたい」と述べています。

獣医師に求められる支援


基調講演の中では、獣医師に対する期待が寄せられました。特に、避難時に持ち出すべきペット用品や飼い主が事前に準備しておくべき点についてのサポートが重要です。また、獣医師が避難所の受け入れ状況について情報を提供し、その地域での避難がどのように行われるのかを事前にお知らせすることが求められています。

さらに、実際に2018年の能登半島地震の際の獣医師の活動についても触れられました。ペットの一時預かりを実施した事例が紹介され、約300頭のペットが適切に管理されたとのこと。こうした取り組みが地域の獣医師会によって行われていることは非常に心強いです。

議論と提言


続けて行われたクロストークセッションでは、各地の獣医師たちが抱える課題についても活発に意見交換されました。特に、ペットを受け入れる避難所に関する市町村の対応や、飼い主の教育についての重要性が強調されました。また、「同行避難」と「同伴避難」の誤解を解くための正しい情報の普及が必要という意見も寄せられました。

群馬県での先進的な試みでは、災害時の動物救護を目的とした支援チームが設立され、防災訓練への参加を通じて飼い主への指導が行われていることなども紹介され、全国的にこうした事例を広めていくことが呼びかけられました。

伍代氏からのメッセージ


伍代氏は、「獣医師の皆様には、ペットを飼っている方々が助けを求める際に頼れる存在であってほしい」と述べています。災害時に獣医師が果たす役割はますます重要になっており、地域ごとの避難所情報やペットと一緒に避難できるための具体的な支援が求められています。獣医師たちの協力によって、一緒に避難しやすい社会が実現できると信じているとの強いメッセージが印象的でした。

災害に備えるために私たちができること


私たちが普段からできることは、無理のない範囲でのペットとの避難訓練を行ったり、非常用持出袋の準備を整えたりすることです。また、近くの獣医師や地域の獣医師会との連携を図り、正しい情報を得ることも大切です。

災害は予期せぬタイミングでやってきます。だからこそ、こうした情報を常に意識し、ペットと共に安全に過ごせる未来を築いていきましょう。


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