ケリングが描く未来のラグジュアリー
世界のラグジュアリーブランド、ケリングは「Crafting Tomorrow’s Luxury―未来のラグジュアリーを創造するー」という戦略の10周年を迎え、2016年から2025年までのサステナビリティへの取り組みをまとめた「インパクトレポート」を発表しました。このレポートは、過去10年間の活動と進捗を総括するもので、最新の科学知見を背景に、グループとしての目標達成の状況が示されています。
環境の変化に合わせた柔軟な取り組み
サステナビリティを取り巻く環境は、この10年間で大きく変動しました。その中でケリングは、科学的アプローチやステークホルダーの期待に応える形で、戦略の見直しを常に行い、進化を続けています。これにより、当初の目標の再設定だけでなく、より挑戦的な新しい目標を導入しました。
CEOルカ・デメオは、この取り組みを「従来の枠を越える挑戦」であり、ラグジュアリーとファッションの業界において持続可能なインパクトをもたらすことを強調しています。また、サステナビリティは責任だけでなく、ビジネスの基盤でもあるとし、すべての関係者に価値を提供する重要性を述べています。
新たな枠組み「CARE」「COLLABORATE」「CREATE」
ケリングは、サステナビリティへの取り組みとして「CARE(ケア)」、「COLLABORATE(コラボレート)」、「CREATE(クリエイト)」の3つの柱を掲げています。これらは、地球への配慮、人々との協業、そして持続可能な未来を支える新しいビジネスモデルの創造を意味します。具体的な成果としては、以下のような事項が挙げられます。
CARE - 環境への考慮
- - 2021年に毛皮の使用を禁止
- - ラグジュアリー業界初の動物福祉基準を策定
- - 環境影響を可視化するEP&Lを導入
COLLABORATE - 協業の推進
- - 約150社からなるファッション協定の設立
- - ウォッチ&ジュエリー業界のイニシアチブを共同設立
CREATE - 創造的なビジネスモデル
- - クラフトマンシップを保護する取り組みの強化
- - サステナビリティに焦点を当てた学校とのパートナーシップ
これらの取り組みによって、ケリングは環境や社会における目標の実現へと着実に近づいてきています。
新たなフェーズへの挑戦
ケリングは今後の目標として、資源効率の向上や、素材ポートフォリオの多様化を挙げており、販売に見合った生産体制の最適化を目指しています。また、2028年までに皮革使用量を30%削減することや、自然にポジティブな影響を持つサプライチェーンの形成を計画しています。これらの目標に向け、引き続き柔軟かつ創造的に取り組む姿勢を貫いていくでしょう。
まとめ
ケリングは、今後もサステナビリティのリーダーとしての地位を確立しつつあり、ビジネスの中核にクリエイティビティを据えて未来のラグジュアリーを責任ある形で形成することを目標にしています。業界の先駆者としての役割を果たすため、持続可能なビジネスモデルの進化を加速させることで、次世代へと繋げていく姿勢が見て取れます。