新しいマーケティングのカタチ:味覚と生活者データを融合した基盤
はじめに
2026年7月23日、株式会社味香り戦略研究所とマイボイスコムが共同で、新たなマーケティング基盤を提供開始します。この基盤は、味覚嗜好データと約2,400万件の生活者データを結びつけ、「なぜその商品が選ばれるのか」を解析します。さまざまな食品メーカーや小売業者が、その情報を活用することで、より効果的なマーケティング戦略を展開できることが期待されます。
サービスの背景と必要性
近年、食品業界は多様化が進み、従来の属性情報や購買データだけでは消費者の“嗜好”を把握することが難しくなっています。一般的には年齢や性別などのパラメータを用いて分析が行われますが、それだけでは消費者の選択の根本にある「味の好み」や「価値観」まで理解することはできません。
味香り戦略研究所は、15万件以上の味覚データをもとに独自の嗜好性診断アルゴリズムを導入し、消費者の味の嗜好を科学的に解析するサービス「コレスキ」を提供してきました。これに対してマイボイスコムは、生活者の意識や行動に関する豊富なデータをもとにしたAI分析ツール「CotoEL」を運営しています。
両社が連携することにより、消費者インサイトを新たな視点で捉えることができ、これまでにないマーケティング施策が可能になると期待されています。
マーケティング基盤の活用方法
新たなマーケティング基盤の主な活用方法は、以下の5つの領域に分かれます。
1.
商品開発:嗜好タイプ別に消費者ニーズを把握し、より適切な味やコンセプトを設定。
2.
商品企画:嗜好性とカテゴリー分析を組み合わせ、未充足ニーズを洗い出す。
3.
店舗やメニューの最適化:購買データと嗜好性データを活用し、エリアや店舗ごとのメニュー設計を行う。
4.
店頭レコメンドや販促:嗜好性診断に基づくパーソナライズ提案で消費者に合った商品を提案。
5.
広告とターゲティング:嗜好タイプごとの広告クリエイティブを通じて、効率的に消費者にアプローチ。
こうした情報を駆使することで、企業は効率的に未充足ニーズを探し、さらなる商品価値の創出が可能となります。
商品企画および開発のプロセス
本サービスを通じて得られる知見は、特に商品企画や新商品開発時に大きな力を発揮します。嗜好性データと生活者データを組み合わせることで、市場の隙間を的確に把握し、商品コンセプトの候補として魅力的な提案が可能となります。さらに、AIペルソナ分析を通じて仮想的な消費者の意見を取り入れることで、商品の改善ポイントを明確にし、試作段階前の効率的な検証が可能になります。
今後の展望
この新たなマーケティング基盤は、ただの嗜好性分析に留まらず、「おいしさ」と消費者理解を融合させ、新たな食体験の創造に寄与することを目指しています。食市場の競争が激化する中で、企業は「誰に、どのようなおいしさを届けるのか」をより深く理解し、商品開発およびマーケティングの精度を高める必要があります。
結論
味香り戦略研究所とマイボイスコムの連携による新たな取り組みは、食品業界におけるマーケティングの常識を覆すものです。「おいしさ」を科学的に解析し、多角的な消費者インサイトを得られることで、より良い商品やサービスの提供が可能になります。これにより、個々の消費者に寄り添った食体験の実現が期待され、より健全で魅力的な食品市場が形成されていくことでしょう。